働き方
以前から気になっていた稲盛和夫の「働き方」を読みました。
著者は京セラを創業したすごい人なので、
なんとなく昔ながらの考え方が書いてあるのではないかと先入観を持っていました。
実際、読んでみると現代でもこれからもとても勉強になる内容でした。
最近では、フリーランスや起業など会社に依存しない働き方が話題となっています。
そのため「働き方」というと、サラリーマンとかフリーランスとか働くかたちを思い浮かべてしまいます。
しかし、この本では働くことの意味や仕事に対する心構えについて書かれています。
その中でもとても勉強になった部分について書いていきます。
なかば無理に自分に強いて始めたものが、やがて自分から積極的に取り組むほど好きになり、さらには好きとか嫌いとかという次元をはるかに越えて、意義さえ感じるようになっていったのです。
「天職」とは出会うものではなく、自らつくり出すものなのです。
天職と思える仕事に就けたらよいと思っていましたが、
この言葉に触れて電撃が走りました。
私は、今の仕事が天職かどうか、あっているかどうかもわかっていないです。
今までは、天職と呼ばれるものは探さなければ見つからないと思っていました。
しかし、自ら作り出すという言葉に触れて、なんだか新しい考えが頭の中に広がりました。世界が広がった感じです。
継続する力――「平凡な人」を「非凡な人」に変えるもの
まさにトーマス・エジソンが言う通り、成功の要因に「ひらめき」や「才能」(インスピレーション)が占める割合はたった一パーセントにすぎず、残りの九十九パーセントは「地道な努力」や「汗をかくこと」(パースピレーション)によるのです。 一つのことにあせらず、腐らず、打ち込む。そして何があろうとも屈せずに続けること。それが、人間をしっかりとつくり上げ、さらには人生を実りあるものにしてくれるのです
継続することはなかなか簡単ではないと思います。
しかし、地道にあせることなく、腐らず、打ち込むことが非常に大切であることが理解できました。
私の場合、いろいろとあせってしまう傾向にある気がします。
世の中の変化はすごいスピードで進んでいます。
いろいろな情報を取り入れていくなかで、あせってしまっていたのかも知れません。
「地道にあせることなく、腐らず、打ち込む」を大切にすれば、
結果的にものごとがよい方向に進んでいくことが理解できました。
「ベストという言葉は、他と比較して、その中ではもっともいいといった意味で、いわば相対的な価値観である。したがって、レベルの低いところでもベストは存在する。しかし、私たち京セラが目指すのはベストでなく、パーフェクト(完璧)である。パーフェクトはベストとは違って絶対的なものだ。他との比較ではなく、完全な価値を有したもので、他がどうであれ、パーフェクトを越えるものは存在し得ない」
今まで、ベストが最上級によい状態のことだと思っていましたが、ベストの上が存在していました。
よく考えるとベストはもっともいいものであり、パーフェクトは完璧であり、パーフェクトより上にいく言葉はないですね。
まったく気づきませんでいた。
これからは、ベストではなく、パーフェクトを目指していきたいと思います。
「創造」というものは、「素人」がするもので、「専門家」がするものでないことを。
これもすごくいいなぁって思いました。
素人だからできることがあるってなんだか勇気が出てきます。
何ものにもとらわれない考え方が常識を変えるものをつくることができるのですね。
全体を通して、稲盛和夫という人はコツコツと努力をして経験を積み上げて成功した人であることがよく理解できました。
努力を重ねてきた人のことばは心にしみります。
なんだかこの本を読んだらなんだかやる気が出た気がします。
今年読んだ本で一番良かったかも知れません。
とてもおすすめな本ですので、ぜひ読んでみてください。